こんにちは!コーヒー&はちみつペアリング研究家のまっちゃんこと松岡浩史です。
自宅にいつも200個のはちみつを備え、はちみつをひたすらペロペロしている、ただの”はちみつ馬鹿”です。
はちみつは、他の食品とは違いその抗菌効果や保湿効果などを活かして食べる以外の使い方ができるのも大きな魅力です。私も冬場は乾燥肌が気になるので、お風呂に入れたり洗顔後にはちみつパックをすることもあります。
ただ、やっぱりはちみつの一番の魅力はその「美味しさ」だと思っています。しかし、はちみつを食べている方の多くはヨーグルトにかけたり、紅茶に入れたり、トーストにかけたりして食べられている方が多数です。
もちろん私もそのように食べることも多いのですが、ぜひ一度はちみつをスプーンに一匙(ひとさじ)取り、舌の上にのせ20秒程ゆっくりと味わって食べて欲しいです。
はちみつを、口の中に入れそのまますぐに飲み込んでしまってはもったいないです。
「あ~、やっぱり甘かったなぁ」で終わってしまいます。
はちみつによって差はありますが、その20秒間に甘さが強まったり、酸味がしっかり出てきたと思ったら苦味も感じたりと、様々な味わいの変化を楽しむことができます。
それを知らずして、すぐに飲み込んでしまうのはもったいないですよ!
例えば、同じ「れんげはちみつ」でも、採れた地域によって味わいも食べ比べてみると違います。
同じ場所で採れた「れんげはちみつ」でも、採れた年の気候などによってやはり違います。
ミツバチがおよそ1ヶ月程の生涯で集められるはちみつの量は、わずかティースプーン1杯ほどです。
あなたが今食べたはちみつとの出会いは、まさに一期一会と言えます。
今回は、ぜひ一度はそのまま食べて欲しいはちみつを海外産4品、国産4品の合計8(蜂)品
ご紹介します。
2016年ハニーオブ・ザ・イヤー最優秀賞受賞。
とにかく薔薇!!食べたら、その瞬間にわかります。無意識に食べてしまうと、ついつい田原俊彦さんの「君に薔薇薔薇・・・という感じ」を口ずさんでしまうほどの破壊力です。
ブルガリアの「バラの谷」と呼ばれるところに咲く、香水や化粧品などの原料として使用されることの多いダマスクローズから採れたはちみつです。バラはあまり蜜が出ません。ミツバチたちも、蜜を集めるのに効率が悪いので、近くに他の花が咲いていたらそちらの蜜を集めに行ってしまいます。
では、なぜバラのはちみつが集められたのか?
「バラの谷」は南北10km、東西140kmに渡りほぼダマスクローズしか咲いていないので、ミツバチたちも観念しダマスクローズのはちみつを集めるしかありません。
このバラのはちみつを集めるのに、ダマスクローズの花びら換算で実に9万枚相当のバラからわずか1gほどしか採れません。
ミツバチたちに感謝しながら味わいたいですよね。
特に男性の方へ、大切な女性へのプレゼントとしてチョイスするのにオススメします。デキる男だと、あなたの株もきっと上がります。
2015年ハニーオブ・ザ・イヤー最優秀賞受賞。
「形容詞が多すぎるはちみつ」です。
「奇跡のはちみつ」「食べる香水」「食べるブーケ」などなど。
レザーウッドはタスマニア島西部にしか育たず、十分な蜜量が採れるまで100年単位の歳月がかかります。
食べてみると、まさに口の中いっぱいにブーケを詰め込んだような花々しさを感じます。
はちみつ講座をする時に、レザーウッドハニーを最初にテイスティングしてもらうと、受講生の方々の驚きと歓声があがります。
このレザーウッドハニーのおかげで、いつも講座の“つかみ”はバッチリです!
女性なら、食べてみれば必ず気分が上がります。自己肯定感が高まりますよ!
今回、唯一の甘露蜜(かんろみつ)です。
ヨーロッパナラの木が主蜜源です。甘露蜜は聞き慣れない方も多いかなと思います。
一般的なはちみつは、ミツバチたちが花から蜜を集めてきたものです。それに対し、甘露蜜は花の蜜を集めたものでなく樹液ベースのものです。
樹液がベースなので、その独特なモルトのような風味と濃厚な味わいを楽しんで欲しいです。
一般的なはちみつに比べ、抗菌作用がさらに高いのも嬉しいポイントです。
甘露蜜はヨーロッパでは大人気のはちみつです。ドイツで養蜂をしている友人が「ドイツの医者の家には必ず甘露蜜が置いてあるよ」と言っていました。
メープルシロップは好きだけど、はちみつはちょっと苦手。そんな人にも一度食べて欲しいはちみつです。
私が、はちみつが好きになったきっかけはコーヒーのはちみつを食べたことから始まります。
だから、かなりコーヒーの花から採れたはちみつにはうるさいです。
このCOFFEE FOREST HONEYはエチオピアにある、ユネスコにも登録されたコーヒー原生林で採れたはちみつです。諸説ありますが、コーヒーは9世紀頃にエチオピアで山羊飼いの少年カルディが発見したのが始まりと言われています。日本でも、エチオピアのコーヒー(モカ)のファンは多いです。
以前、私が主宰するはちみつ好きな人たちが集まるコミュニティ「はちペロ会」でエチオピア産のコーヒーはちみつを持って行ったとき、食べた参加者の方が「草原の中をライオンが走って行きました」と表現されていました。一瞬、私の頭の中は「???」となりましたが、野性味が感じられる味わいを表現されたものだと思います。
そして、今回ご紹介する「COFFEE FOREST HONEY」は、そのイメージを持ってテイスティン グしてみると実に穏やかで食べやすいです。
コーヒーはちみつらしいコックリとしたコクもあり、モカのコーヒーらしさを彷彿とさせてくれる酸味。それが、強すぎることなく甘さとのバランスがちょうどいい感じです。
このあたりの独特な味わい(特に酸味)は、セイヨウミツバチでなく固有種のアフリカミツバチが集めたものによるところもありそうです。
また、今回紹介する中で唯一のスパウトパウチを採用している商品です。瓶入りのはちみつの使い勝手が苦手な人にも使いやすい容器となっています。
コーヒーはちみつは、歯石予防効果がはちみつの中でトップクラスです。口腔ケアにはちみつを利用してみたい人にもオススメです。
今回、唯一の巣蜜(コムハニー)です
見ただけで、一気にテンションMAXとなります。
朝食時に、この巣蜜を切り取って食べればその日は一日中ご機嫌に過ごせますよ!
巣のままなので、プロポリスもしっかりと摂ることができますね。
この、巣蜜の味わいですが商品名の「極巣みつ」は伊達じゃないと思い知らされます。
”日本の良きはちみつ”というのでしょうか、その滑らかな舌触りと繊細な味わい。豊かな自然、ミツバチ、そして養蜂家の職人の技によって出来上がったもの。これこそ、じっくり味わって欲しいです。
極巣みつを食べると、蜜ろうがガムのように口の中に残ります。この蜜ろうは、海外では整腸作用や関節痛の軽減に良いのではとも言われています。
飲み込むのが無理という人は、バタートーストに極巣みつを切り取ったものをのせて食べると
とびっくりするくらい飲み込みやすくなりますよ。
立派な木箱に入り、ラベルには高級感のある金の箔押しも入っています。
大切な方への贈り物としても最適です。
このはちみつは百花蜜です。
私が、このカノン珈琲さんのはちみつに出会ったのは昨年のマルシェです。
今回、ご紹介するはちみつの中で一番テイスティングのしがいがあるかなと思います。
はちみつを一匙。舌の上にのせじっくり味わっている中で、一番味の変化を楽しむことが出来ます。国産の百花蜜らしく押し出しは強くなく、優しさを感じるフルーティさを存分に楽しんで欲しいです。
蜜源植物は、桃の花などフルーツの花が多いそうです。
みかん処、紀州のみかん畑で採れたはちみつです。
柑橘系のはちみつは、苦手という人がほとんどいないほどの人気商品です。
中でも天照さんのみかんはちみつは、さらっとした舌触りです。
口に含んだ瞬間は、かなり優しめのみかんらしい味わいです。じっくりと味わっていると、そのみかんらしい味わいが徐々に力強く感じられるようになります。
オレンジのはちみつと違い、国産のみかんはちみつは繊細で優しさが感じられます。そのあたりに、日本らしさを感じてもらえると思います。海外産のオレンジはちみつを食べたことはあるよという人にも、ぜひ食べて欲しいです。
柑橘系のはちみつは、乳製品と相性が良いものが多いです。
ブルガリアヨーグルトには間違いなく合いますが、個人的には天照さんのみかんはちみつはバタートーストにたっぷりかけて食べたいです。
「あなたの好きな果物は何ですか?」
そう質問されると、「りんご、梨、イチゴ」と私は答えます。りんごの名前を真っ先に出します。
「あなたの好きなはちみつは何ですか?」
そう質問されると、中々絞り切ることが出来ず返事に困ります。ただ、その絞りきれない中に
「りんごのはちみつ」は入っていなかったです。この、フルーツルーツさんのアップルハニーを食べるまでは・・・・。
今まで食べてきたりんごのはちみつは、果物のりんごのイメージを持って食べると”重たさ”と”少しボヤケた”味わいのものが多いように感じていました。
ところが、フルーツルーツさんのアップルハニーは”軽やかさ”と、舌の上にのせ5秒経過したあたりから感じられるりんごらしいふくよかな甘酸っぱさが実に心地良いです。
りんご好きを満足させることが出来る「りんごはちみつ」は、なかなか無いですよ。
ここまでおすすめ8選のはちみつをご紹介してきました。
毎日、ヨーグルトにはちみつをかけて食べているけど、はちみつをそのまま食べたことがないよという人も意外と多いことに驚かされます。はちみつの美味しさを知らなきゃ損ですよ!
はちみつの美味しさを知った上で、このはちみつはどんな使い方が合うだろうかと様々な食材に合わせてみると更にきっと楽しくなりますよ。
そして、私たちにはちみつという素敵なギフトを贈ってくれるミツバチたちが10年後、20年後も元気に暮らしやすい環境を残すには・・・と、関心を持ってもらえたら嬉しいです。
普段はコーヒー会社に勤める会社員としてコーヒーの魅力をお伝えする活動をしていますが、はちみつ好きがこうじ、日本はちみつマイスター協会の認定講師となりました。
2017年3月より「コーヒーとはちみつと私」情報発信。(毎日)2019年1月より、はちみつ好きが集まるコミュニティ「はちペロ会」を主宰。
企業様や市区町村の生涯学習講座。職業訓練校などで延べ3,000人の人たちにセミナーやワークショップを通じてコーヒーやはちみつの魅力をお伝えしています。
